お盆とお彼岸の違いとは 後編
- ■2020/03/10 お盆とお彼岸の違いとは 後編
-
お盆とお彼岸の違いとは 後編
今回は,お盆とお彼岸との時の具体的な供養の仕方やお供え物についてのお話をしたいと思います。
まず、お盆の時には、ご先祖が「あの世からこの世へ降りて来る」という考え方から
自宅の中に盆棚を作ってご先祖におもてなしをします。
盆棚とは、簡易的な棚状の段飾りで、真菰を敷き、その上にお供え物として夏の野菜や果物
ご先祖様の好物などをお供えしましょう。
食べ物以外では、キュウリで作った馬・ナスで作った牛を飾ります。これは、ご先祖様は馬や牛に乗ってこの世とあの世を行き来するという考え方からで、この世に来る時にはキュウリの馬に乗って
早く来てもらい、あの世へ帰る時にはナスの牛に乗ってゆっくりと帰って欲しいという願いが込められております。
その他にも、盆棚の脇にはお花や提灯なども飾ります。
ちなみに、お盆に、ご先祖様の魂が帰ってくると考えられているのは、仏教国の中でも日本だけの様です。
実際に、死者の魂がこの世に戻るという考え方そのものが仏教にはありません。
その為、古くから続く先祖崇拝と全てのものに魂が宿るという神道の精霊信仰などが混在し、この様な日本独自の風習が生まれたと考えられます。
お彼岸には、お盆とは違いご先祖様がこの世に降りて来る訳ではないので、お盆の時の様な飾りは必要ありません。
彼岸の境界まで来てくれているご先祖様に会いに行くという考え方で、お墓参りをすること自体をメインという考え方でいいでしょう。
お彼岸の期間中であれば、どの日にお墓参りをして構いませんが、正式な日取りで行いたいのであれば、中日の春分の日や秋分の日を選ぶといいでしょう。
お供物は、春のお彼岸には”牡丹餅”・秋のお彼岸には”御萩”でしょうか。どちらも、季節のお花に見立てているのですが・・・
基本的に、同じ物なのです。もちろん、お花も一緒にお供えしてあげましょう。
また、地域により様々な異なった風習も有ると思います。
お盆の時も、お彼岸時も、供養の為にお供えをした食べ物ではありますが、お墓参りの後、お帰りの際には環境美化の為にも全て持ち帰るようにしましょう。
そして、出来ることなら「おさがり」として召し上がるとよりいいでしょう。
仏教では、「仏様からのおさがり」を頂くと良いとされ、ご先祖様との縁を感じる瞬間でもあります。
実際に会う事の出来ない故人と、同じ物を食べる事によって繋がることが出来るという考え方も
出来ることでしょう。
以上、今回は2回に渡りまして、お盆とお彼岸の違いについてお話してまいりました。
お盆の時には「ご先祖様、お帰りなさい」、お彼岸の時には「ご先祖様、会いに来ました」と
心の中でご先祖さまに呼び掛けてみましょう。きっと今までよりも、ご先祖様をそばに感じる事が出来る大切な時間になることでしょう。
ご静聴誠に有難うございました。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴
大切な人を思う気持ちを心を込めて形にします。
さいたまそうぎ社連盟
埼玉県さいたま市岩槻区本宿224-1
tel 0120-5940-99
fax 048-749-8556
https://saitama-sougi.co.jp/
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴
新着一覧
- ■2021/12/12 生活保護の方のために 葬祭扶助のお葬式
- ■2021/12/10 長かった自粛期間、もう戻りたくありません
- ■2021/12/08 葬儀社スタッフの恋愛観。
- ■2021/12/06 公営斎場とは? 葬儀の相談は葬儀社まで
- ■2021/12/04 葬儀社として働くという事。