葬儀社が考える、お墓を必要としない埋葬
- ■2021/02/08 葬儀社が考える、お墓を必要としない埋葬
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お骨をお墓に納める、いわゆる納骨を執り行い、気持ちの区切りをつける方が多いと思います。
お墓は代々ご先祖様から現在まで、継承されてきた方もいれば、これからお作りになるという方もいるかと思います。
しかし、近年ではお墓を必要としない埋葬形式が出来ています。
そのため、自分たちで新しくお墓を作らずに、共同墓地や、散骨をされる方もいます。
様々な形式が増える一方、正しい知識を持たずに希望される方も増えているので、それぞれのやり方についてきちんと理解していただければと思います。
そもそも、お墓とは家族を亡くされた方が故人を偲び、心のよりどころとなっていただく場所です。
お参りをしていく間に悲しみが癒され、日常へと戻っていきますが、同時にお墓はどなたかが、管理をしなくてはなりません。
管理だけでなく、お寺や霊園などに維持費などを支払う必要があります。
そして、いずれは誰かが引き継がなくてはなりません。
現代ではお墓の後継者がいない方や、お墓が遠方で管理が出来ないために『墓じまい』をされる方が増えています。
こういった問題から一族のお墓を作らずに埋葬される方もいます。
では、どのような埋葬方法があるでしょうか。
一つは共同墓地に納めるという方法があります。
共同墓地とは血縁などない他の方と一緒に納めるお墓のことを呼びます。
霊園などによって少し異なりますが、最終的には骨壺からお骨を出して土に埋葬をします。
永代供養とも呼ばれます。
費用も十万円前後なので、お墓を建てられるよりも費用を抑えられると思います。
管理も霊園の方が行ってくれますし、お参りも基本的には自由にできるので、負担も少ないかと思います。
お墓ではなく散骨という方法もあります。
散骨には樹木葬と海洋葬の二つの方法があります。
樹木葬とは、山林の樹の根元に遺骨を埋めたり、石碑の代わりに樹木を植えるやり方を呼びます。
樹木葬と聞くと、どこでも自由に埋葬してもよいと考える方もいますが、決してそのようなことはありません。
霊園などが管理している山や公園の土地に埋葬しなければなりません。
海洋葬も同じで、海ならばどこでも散骨してもよいわけではありません。
事前に海上保安庁の許可を取り決められた日時に執り行います。
そのため、海上保安庁の許可の申請に時間が掛かるので、他の方法に比べると埋葬までに時間が掛かります。
そして、散骨の際に気を付けなければならないのが、埋葬する前にお骨を粉末状に砕いてから行うというところです。
樹木葬も海洋葬も、自然の中に埋葬するため、お骨の状態で埋葬することはできません。
完全に粉骨にして埋葬をします。
粉骨にしなければ法律上散骨を行うことはできません。
粉骨にしてしまうことに対して、抵抗がある方、不快感を持たれる方には、散骨という方法はオススメできません。
粉骨にさせていただくことをご了承いただいたうえで、散骨のご依頼をするようにしてください。
粉骨の際には、専門の業者に依頼することが出来ます。
お骨の部位を分けて行い、皆さんもお立会いの上で行うこともできますので、ご相談ください。
お墓に埋葬せずに自然の墓に埋葬する方法は、保守的な方にはなかなかご理解を得られないこともあります。
また、散骨したお骨はお返しすることはできません。
安易に決めずに、正しい情報を持って御思案するようにしてください。
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大切な人を思う気持ちを心を込めて形にします。
さいたまそうぎ社連盟
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