■2021/04/24 お骨を納める場所はどこですか？

 
 
葬儀の相談と同じくらい皆さんが悩まれているのが、お墓についてです。
家族のお骨をどこに納めるのか、ご家庭ごとに異なる事情があります。多くの方がよく把握していないまま葬儀の相談をされるため、葬儀の形式を決める際にご注意をさせていただくことがあります。
 
葬儀の相談の際に宗教と宗教者の確認をさせていただく際に、特にないと答える方の中には、実際には宗教やお付き合いのある宗教者の方がいることが多く見受けられます。
 
では、どこでお付き合いの有無の確認をしているのかと言うと、それがお墓の場所です。
皆さんの両親、あるいは祖父母等のご先祖様がお入りになられているお墓はどこなのか、こちらの確認を皆さんにしていただきます。仏教であれば、お寺に入られているのか、もしくは宗教不問の霊園なのか、というところで、葬儀の方向性も大筋には決まります。
お寺にお墓がある方でも、お付き合いがないと仰る方はいますが、そのようなことはありません。失礼ではありますが、そのように仰る方はあくまで、ご自身が存じ上げないだけで、実際は家として代々のお付き合いはあったものと言えます。お寺にお墓があれば、それはお寺の檀家であり、葬儀もそのお寺の宗教方式に沿って執り行う必要が有ります。
葬儀を決める際には、皆さんだけで決めるのではなく、お寺とお話をしたうえで決めていきましょう。

 
本来はご両親からお寺やお墓については教わり、お寺の住職ともある程度の面識を持っておく必要が有ります。代々継承されてきたことが現代では忘れられて来ているようです。
皆さん自身でも、お葬式とお墓のお話は年長者の方に聞いておきましょう。
 
また、最近多いのが、遠方にお寺やお墓がある方で、こちらでは火葬などで簡略化して済ませて、後日改めて法要の際に葬儀をお願いする、というケースです。コロナウイルスの影響で、なるべく他県への移動を控えるために葬儀もコロナが落ち着いてから行いたいと、希望される方が増えてきました。こちらの場合でも、菩提寺のある方はきちんとお話をしておく必要が有ります。
火葬を終えてから後日お寺に伝えるという方もいますが、お伝えするのは火葬より前の段階でお話をしておきましょう。タイミングとしては葬儀の相談の際にはお寺とお話をしておきましょう。
 
まずは菩提寺にお話をしたうえで葬儀の打ち合わせをしていくのが良いでしょう。初めにお寺にご家族が亡くなられたことの報告をするとともに、後日改めてお願いをする旨を伝えておく必要が有ります。報告もなしで突然亡くなられたことと、法要のお願いをされると、お寺から注意されることもありますので、事前にきちんとお話をしておきましょう。
 
生活もお仕事も多様化し、お墓の形も多様化しつつあります。しかし、昔から代々継承されてきたものもあります。
知らない、わからないと言って済ませるのではなく、お寺のことも、お墓のことも把握しておきましょう。葬儀のことのお話をすることを不謹慎で済ませるのではなく、責任を持って皆さんで知っておきましょう。



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